バーチャルショールームを開催するメリット・デメリットとは?
バーチャルショールームはインターネット上にショールームを再現した仮想空間です。実店舗の写真を使って実際に店舗を訪れた感覚になるものや、CGを駆使して広い空間を表現したものなどさまざまな種類があります。ここではバーチャルショールームの特徴や開催するメリット・デメリットについてご紹介します。
昨今話題のバーチャルショールーム!
新型コロナウイルスの影響でショールームでの集客が難しい期間が長く続き、多くの店舗がショールームの休業や、完全予約制にして来場者数を絞ることを余儀なくされるなか、感染リスクがなく、固定費も抑えることのできるバーチャルショールームが注目を集めています。
主流となっているのは「パノラマVR」と呼ばれる手法です。パノラマVRは実店舗の写真をつなぎ合わせ、展開に応じて画像を切り替えることができるもので、360度どの方向からでも店内や商品を見ることができ、
またデータ量が少なく通信量を抑えることができるのでストレスなく操作できるのが特徴です。部分的にCGを利用することでリアルさや豪華さを強調してより顧客への訴求を強めることも可能です。
パノラマVRの他に、おすすめ商品の紹介動画を使ったテレビショッピングスタイルや、3Dモデルを動かして臨場感を演出するスタイルなど、さまざまな手法を組み合わせて顧客への訴求に最適なショールーム空間を制作できます。ショールーム空間で専門アドバイザーに直接相談できるといった双方向のコミュニケーションを取り入れることも可能です。自社の商品や顧客に合った表現を選ぶとよいでしょう。
バーチャルショールームを開催するメリット
バーチャルショールームの開催にはさまざまなメリットがあります。
まず、バーチャルショールームは現実のショールームと比べ費用を抑えて開催できます。ショールームを開設する場合、工事や賃貸契約にかかる初期費用、家賃、管理費、光熱費、常駐スタッフの人件費など多くの費用がかかります。バーチャルショールームも制作に費用はかかりますが、運用管理費を合わせても実店舗と比べてかなり費用を抑えることができます。
また、バーチャル空間は自由に空間をデザインできます。広さも自由で広大な空間を使った展示や、商品を宙に浮かせた展示など現実では難しい演出をすることも可能です。他にも機械の内部や構造部分といった、直接見ることのできない部分を閲覧できるようにするなど、幅広い表現手法から選べるという点もバーチャルショールームの特徴です。
バーチャルショールームは時間や場所を選ばず、いつでも、世界中どこからでも気軽に訪問できる点も大きなメリットです。実店舗は遠すぎて訪問できない人や、実店舗に入るのは勇気がいる、ハードルが高いと感じている人、忙しくて営業時間内の訪問が難しい人など、実際のショールームへの訪問は難しい人も、バーチャルショールームであれば訪問できます。バーチャルショールームは実店舗のように混雑することも、スタッフに話しかけられることもないため、自分のペースでじっくりと商品や動画を閲覧できます。潜在顧客への訴求方法としてもバーチャルショールームは効果的といえます。
また、バーチャルショールームには来場者数や商品閲覧数、購買行動などを数値として把握しやすいというメリットもあります。どの商品がどれだけ見られたのか、どの導線で購買につながっているのかといった顧客の行動を自動的にデータとして残すことができます。
また、全カラーバリエーションや関連商品の確認が実店舗よりも容易にできるため、購買意欲を高めやすい点もバーチャルショールームのメリットです。
バーチャルショールームを開催するデメリット
バーチャルショールームの一番のメリットは実体験ができないことです。商品の素材感や肌触り、匂い、サイズ感、重さなど、実際に触れてわかる情報も多いため、商品によってはバーチャルショールームでは充分に魅力を伝えられない可能性があります。
また、バーチャルショールームでの展示に向いているのは、実店舗での展示が難しい大型の商品です。手に取れるような小さいサイズの商品は実店舗でも簡単に触れることができるため、相対的にオンラインの満足度が下がることがあります。
また、バーチャルショールームは訪問のハードルが低い一方、退店のハードルも低いという特徴があります。実店舗であれば、明確な目的なく訪れた顧客であっても積極的にコミュニケーションをとることで購買につなげることが可能ですが、バーチャルショールームではそうした顧客へのアプローチが難しくなる点もデメリットといえます。ライトな顧客層の滞在時間を長くしたり、購買につなげたりするためには工夫が必要になります。
バーチャルショールームの種類と、メリット・デメリットについてご紹介してきました。バーチャルショールームは多くの業種にとって有効なプロモーション方法のひとつです。バーチャルショールームの制作を請け負う業者もたくさんあるので、気になる方は詳しい話を聞いたり、提案を受けたりしてみてはいかがでしょうか。