ショールームのデザイン施工にかかる費用はどれくらい?
自社商品の魅力を多くの人に伝えるために、ショールームの設置を検討する会社は多いのではないでしょうか。ここではショールームを設置する際に知っておきたいショールームについての基礎知識とショールームデザインのポイント、ショールームのデザイン施工にかかる費用についてご紹介します。
そもそもショールームとは?
ショールームは顧客とのコミュニケーションツールのひとつで、多くの企業が自社商品のプロモーションに活用しています。来場者が商品を実際に見たり、機械であれば操作したりすることで商品への理解を深めてもらうことができます。素材感や色、重さ、匂いなど実際に見たり、盛ったりしてみないと得られない情報は多いものです。
インターネットショッピングで購入したものが「届いたらイメージと違った」という経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか。とくに高額商品の場合、当然多くの人がそういったことを避けたいと考えます。
ショールームで実物を確認できることは、顧客のニーズともマッチしています。企業にとっては、ショールームを訪れた人とコミュニケーションをとり、商品の詳細や魅力を直接伝えることで顧客の購買モチベーションを高めることができます。ショールームの空間デザインにこだわることで、商品単体では伝わりづらい会社や商品のコンセプトや考え方、世界観などを伝えることができるのでコアなファンの醸成にも役立ちます。
誰でも入りやすいショールームを作ることで、ふらりと立ち寄った来場客にも商品をアピールできます。ショールームは商品や会社のファンを作ることのできる有効なプロモーションツールといえます。ショールームで体験型のイベントや新商品の発表会などを開催して集客につなげることも可能です。
ショールームデザインのポイントとは?
ショールームのデザインには幅広い表現手法がありますが、最も重要なことは展示する商品に適した表現であることです。業種によって必要なスペースも異なります。アパレルメーカーの場合はファッションショーを開催することもあるので、ランウェイを設置できる縦長の空間が必要になります。住宅メーカーであれば家をまるごと再現できるモデルルームのスペースが必要となりますし、車メーカーもゆとりを持った展示ができるよう充分な広さを確保する必要があります。
高級なイメージを演出する際、余白の確保は欠かせません。充分な広さが確保できない場合は、縦の空間を活用するのがおすすめです。背の高い家具はおかないことで上部の空間に余白を作ったり、スケルトンの階段で空間を残しつつ展示をしたりといった工夫をするといいでしょう。ショールームはパーティやレセプション会場として使われることもあります。そういった利用方法も想定して、汎用性の高いショールームを作るといいでしょう。
照明もショールームデザインの重要なポイントです。ダウンライトを使っておしゃれな空間を演出したり、新商品などの目立たせたい商品にスポットライトを当てたり、照明の使い方はこだわりたいところです。
ショールームにどのような照明が適しているか、どういった動線で展示棚を設置するか、といったことは商業内装の経験が豊富なプロの意見を参考にするといいでしょう。実績数の多い企業ほど幅広い表現手法のノウハウを持っているので、なるべく実績が豊富な業者にデザインを依頼するのがおすすめです。
ショールームのデザイン施工にかかる費用はどれくらい?
ショールームのデザイン施工にかかる費用は規模によって異なるものの、オフィス内装で坪10万円の立地であればショールームは概ねその倍程度といわれています。家具などを展示するインテリア系のショールームの場合は100万円~200万円、キッチンやトイレなど住設のショールームの場合は300万円~500万円、自動車メーカーのショールームの場合は400万円~800万円、モデルハウスの場合は500万円~1000万円程度がだいたいの相場となります。大手メーカー以外、ほとんどのショールームは20坪程度で、300万円~500万円前後がボリュームゾーンです。
陳列什器にうまく既成品を活用することでコストを抑えることもできますが、重要なのは商品の魅力を引き出せるか、空間デザインとマッチしているかという点です。コストカットのための既成品利用でショールーム空間の魅力を損なってしまっては本末転倒なので、デザイン業者と充分にコミュニケーションをとって進めるといいでしょう。予算の中でどのような表現が可能か、複数業者から提案をもらうのもおすすめです。
ショールームは上手に活用することで会社や商品のファンを増やし、顧客の購買意欲を高めることができます。効果を最大限に発揮できるショールームとなるよう、デザイン施工業者と打ち合わせを重ねるといいでしょう。ショールームデザイン施工業者は、ホームページで実績を公開していることが多いので、自社のイメージとあった実績があるか確認してみるのもおすすめです。気になる方は一度調べてみてはいかがでしょうか。