顧客の立場で考えよう!好印象を与えるショールームの特徴とは
ショールームは顧客に自社をアピールできる絶好の機会。ショールームは分かりやすい商品説明はもちろん、デザインや対応、居心地の良さなども求められます。つい自社アピールをしたくなりますが「顧客がどう見えるか」を最優先に考えましょう。ここでは好印象を与えるショールームについて見ていきます。ぜひ参考にしてください。
スタッフの接客対応が良い
東京ならスタッフの接客態度が極端に悪いことは少ないですが、地方のショールームでは接客態度に問題があるケースもあります。接客専門の派遣スタッフならまず問題ありませんが、自社スタッフがショールームに立つ場合は注意が必要です。笑顔で接客はもちろん、顧客からの質問に答えるスキルが必要です。もし専門的な内容なら、その場で責任者に代わるように伝えましょう。
しかし顧客の態度があまりに高圧的、またはセクハラなど侮辱的な態度なら話は別です。そのようなケースに遭遇したら、責任者がきっぱりお断りをすべきです。ショールームでそのような態度を取るような顧客との取引は再検討すべきでしょう。
壁の色やライティングなどにもこだわりを!
ショールームデザインは壁の色や、照明のライティングで印象が大きく変わります。どちらも比較的導入しやすいので、予算に合わせてこだわりたいポイントです。
■壁はパーテーションでも印象が変わる
壁は部屋の中で面積が大きく、いちばん目に付きやすい場所。壁のデザインを変えるだけでも印象が大きく変わります。しかし壁を全面にデザインするのは予算が高く、リフォームに時間もかかります。ある程度安価で手軽に印象を変えるには、パーテーションやキャンバス(木枠に布を張ったパネル)がおすすめです。
パーテーションは安価でシンプルなアルミ製、遮音性に優れたスチール製、光を取り入れ、奥行きを出しやすいガラス製などがあります。パーテーションは導入しやすく、撤去も簡単なので展示内容を時々変えたいときに便利な方法です。たとえばシンプルなアルミ製パーテーションにデザインを入れたキャンバスを飾ると印象が変わります。また、ガラスのパーテーションで仕切り、製品を浮かせるように展示すると全方向から見ることができます。
■予算があれば造作壁も
エントランスなど、ショールームの顔になる壁は造作壁でデザインするのも良いでしょう。造作壁は費用が高く設置に時間がかかりますが、素材やデザインは思いのまま。造花や観葉植物で壁一面を飾る、空気清浄効果が期待できる漆喰でシンプルに仕上げる、石材を貼り重厚感を出すなど、予算があればほぼ思いのままのショールームデザインが可能です。
■照明で印象がガラリと変わる
壁と同じだけ印象が変わるのは照明。天井に白い蛍光灯LEDをたくさん並べ、部屋全体を明るくすると、清潔感の高いショールームが印象付けられます。展示物にも十分な光が当たり、細部まで顧客に見てもらえるでしょう。
一方で美術館のように照明を落とし、展示品や説明パネルに間接照明を当てる方法もあります。精密機械や宝飾品など、小さなアイテムの展示に適しています。闇に輝く展示品は高級感が演出でき、顧客に良い印象を与えるでしょう。
リラックスできる空間かどうか
部屋のレイアウトやデザインを決め、完璧に仕上げても、居心地が悪い空間では台無しです。ショールームは掃除をしっかり行い、あまりスタッフが慌ただしい様子を見せないように注意しましょう。
■清潔な空間にする
リラックスしにくい空間になる大きな要因は清潔さ。ショールームでありがちな不衛生として展示品にホコリが被っている、トイレが汚いなどが挙げられます。トイレはスタッフと来客が同じトイレを使用して、汚れが気になったら都度掃除しましょう。プロの清掃スタッフに毎日依頼するのもおすすめです。
注意したいのは展示品の掃除。外注スタッフだと展示品の価値が分からず、掃除で手荒く扱うリスクがあります。展示品だけは自社スタッフや社員が清掃して、その他の場所を外注に依頼すると、より安全です。
■動線は余裕をもって
狭いショールームにありがちなのは、展示品を詰めすぎて動線が狭くなっているケースです。いろいろ紹介したい気持ちは分かりますが、動線が悪いと顧客のストレスになりかねません。余裕をもってゆったり見てもらうために、動線は極力シンプルにしましょう。
■バックヤードは見せないで
スタッフルームの扉が開けっ放しで、中の様子が見えてしまうと居心地が悪くなりかねません。スタッフルームとショールームはきちんと分けて、内部が見えないようにしましょう。スタッフが他のスタッフに怒鳴りつけるなど、態度が悪いのは論外です。不定期に社員が見回るなどして、態度に問題があるスタッフは排除しましょう。
ショールームは顧客に自社をアピールするための施設です。だからこそ顧客に良い印象を持ってもらうことを最優先にデザインをしましょう。顧客によって居心地の良いショールームはデザインだけでなく、日々のメンテナンスやスタッフの心配りが欠かせません。分かりやすく、興味を持ってもらうショールーム造りを目指しましょう。